SSブログ
Trip to UK 2015 ブログトップ

5/15. V&A Archives にて『Mrs. Warren's Profession』鑑賞。 [Trip to UK 2015]

当初この日に映画『A Royal Night Out』を鑑賞予定でしたが、あれこれ変更になったため、この日はV&A Archivesでビデオ鑑賞をすることに。V&AとはVictoria and Albertの略で、主にロンドンにあるヴィクトリア・アンド・アルバート博物館のことを指します。V&Aは芸術とデザインが専門で、博物館自体も大変楽しいのですが、今回私が行ったのはオリンピアにある分室です。V&Aは舞台映像をある程度アーカイブとして保存しており、事前に申し込んでおくとビデオやDVDを無料で鑑賞することができるのです。方法はここでは詳しく書きませんが、ネット上に詳しく書かれているページがありますので、気になる方は探してみてださい。

さてその分室ですが。なんとスパイ映画『裏切りのサーカス』でサーカス本部として撮影された建物でした!とても大きくて、風格のある建物です。スマイリーやギラムがその辺歩いてるんじゃないか?と思うと楽しい~。

V&A 分室
IMG_1621.jpg

受付で本登録をして利用者カードを受け取り、紙でできたリストバンドを手首に巻いてもらいます。

利用者カードとリストバンド
IMG_1627.JPG

今回私が予約したのはローレンス・フォックス出演の『Mrs. Warren's Profession』(バーナード・ショー作『ウォレン夫人の職業』)、ロジャー・アラム主演の『The Importance of Being Earnest』(オスカー・ワイルド作『まじめが肝心』)です。

まずは『Mrs. Warren's Proffesion』を鑑賞。ローレンスの役は牧師の息子フランク。Wikiによると「ハンサムなプレイボーイだが能無し」とのこと(笑)。2002年の舞台なので、ローレンスが若い、可愛い!身なりはきちんとしているのに、前髪が乱れまくっているとかたまりませんです。終始高めの声でしゃべっているので、Cabin Pressureでマーティンを演じるベネディクトを思い出しました。一応原作を事前に日本語で読んでいったので、何とか筋を追うことはできましたが、後半シリアスな展開になってからは私の英語力では少し難しかったです。今後の課題ですね。なおこの舞台でウォレン夫人の娘ヴィヴィを演じているのはレベッカ・ホールです。

ネット上で舞台初日のアフターパーティの写真を見つけましたので、埋め込んでおきます。

パパさんと一緒


演出家・共演者と共に


共演のレベッカ・ホールと


続いて『The Importance of Being Earnest』鑑賞。いやー面白かった!原作読んだ時はふーんて感じだったのに、映像観たら大笑いでした。役者さんてすごいですね。特にアーネスト役のロジャーさんが最高。若い、細い、かっこいい、セリフ回しも面白い。アーネストのプロポーズ場面には胸を撃ち抜かれました(≧∇≦)いやぁ、いいもの観たなぁ。この作品、映画では『アーネスト式プロポーズ』というタイトルでコリン・ファースとルパート・エヴェレットが共演しているんですね。これもぜひ観なくては。

V&AやNational Theatreのアーカイブスはどんな作品でも置いてあるわけではありませんが、カタログを見て自分の好きな俳優さんが出ている作品があれば一見の価値はあると思います。

さてイギリス旅行記、本編はこれが最後となります。いろいろ詰め込んだせいか、注意力散漫から起きた失敗も少なからずありましたが、おおむね楽しい旅行となりました。旅行中ツイートを寄せてくださった方や記事をずっと読んでくださったみなさん、本当にありがとうございました。またの機会があることを祈りつつ。

5/14. オックスフォード観光(2日目)。 [Trip to UK 2015]

オックスフォード2日目は朝から雨で、1日目とはうってかわって寒かったです。外に出る前にまずは食堂にて朝食。食堂と言ってもかなり広く、映画やドラマで見るような長テーブルが並んでおり、壁には大学ゆかりの人物たちの肖像画がかかっています。私が座ったのは一番奥のテーブルで、普段は偉い先生たちが座る席でした!そう思うと今頃緊張が(^^; 私は壁を背にする方の席だったので、食堂全体を見渡すことができました。壮観です。余談ですが、なんでもここは映画『ハリーポッター』に出てくる大食堂の第一候補だったそうですが、大学側が断ったため、クライスト・チャーチの食堂で撮影されることなったそうです。

キーブル・カレッジ食堂
IMG_1547.jpg

食事はビュッフェ形式とイングリッシュフルブレックファストから選べますが、両方ともものすごく充実していました。朝食代は宿泊費に含まれるので、お得感満載です。私はフルブレックファスト(ベーコンとソーセージ抜き)を頼み、ヨーグルトや果物をビュッフェからとりました。トーストは席まで運ばれてきます。食事はおいしかったです!カップやナプキンにはカレッジの紋章が入っています。

朝食後、Morning Prayer (朝の祈り)に参加するためにチャペルに向かいました。まっすぐチャペルに向かったのですが、なぜか他の人たちはチャペルではなく正反対の建物の前に集まっています。チャペルの入り口に来ると、もう聖歌隊の人たちがそろっているのですが、みなさんチャペルの外側にいました。ここでしばらく待っていればいいのかなと思っていたら、昨晩の夕の祈りを執行した女性の司祭が声をかけてくれました。そしてなんでも今日はキリスト教でも重要な日で、朝の祈りは屋上で行うので、見学するなら反対の建物の前で待つようにと教えてくれたのです。ふむふむ。ひょっとしてその説明は前日の夕の祈りで説明されていたわけですね、まー私ったらおばかさん...。でその司祭は、わざわざ私を反対側の建物まで連れて行ってくれました。ありがとうございます。

朝の祈り(屋上をよーくごらんください。聖歌隊の方々がいます)
IMG_1549.jpg

後で調べたところ、この日はキリスト教の祝祭日の1つにあたる昇天日 (Ascension Day)だったため、特別な礼拝が行われたようです。雨が降る中、聖歌隊は屋上で合唱を聞かせてくれました。かなり冷えていたため、さぞ寒かったと思いますが、その光景と歌声は感動的でした。

チェックアウト後、荷物を預けて再び街歩きにでかけました。今日の一番手は自然史博物館です。キーブル・カレッジから歩いてすぐ向かいのところにあります。それにしても寒かった!最高気温10度だったため、持ってた服を全部着込むはめになりました。

自然史博物館(主任モース、新米モース、ルイス警部ロケ地)
IMG_1555.jpg

ここの博物館はとても面白かったです。展示は哺乳類から昆虫まで多岐に渡り、剥製や標本の見せ方に大変工夫をこらしています(あまり見たくはなかったのですが、すごーく大きなゴキの模型もありました...)。一番驚いたのは、動物の剥製や石などで、触れられるものがたくさんあること。普通なら「触らないでください」という注意書きがあるはずですが、触れられるものには"Touch me"(触ってください)と書いてあるんです。それはもううれしくて、触れられるものにはどんどん触ってしまいました。以下に一部を写真でご紹介。

鹿の剥製。他の剥製と違って、毛がものすごく固い!
IMG_1551.jpg

石。何の石か忘れました。すみません。
IMG_1552.jpg

狐(Foxだ!)。受付のすぐ近くにいます。説明書きによると「引退してここで余生を送っている」とか...?
IMG_1571.jpg

モースやルイスで出てきた通路なども撮影しました。
IMG_1560.jpg

小学生くらいの子たちが課外学習?で来ていましたが、こんなに楽しい博物館を見学できるなんてうらやましい。

さて、次はオリオル・カレッジへ。ここは一般の見学はお断りとのことなので、写真だけ。

オリオル・カレッジ(ルイス警部ロケ地)
IMG_1577.jpg

次にルイス警部に出てきたシェリー・メモリアル(詩人パーシー・バッシー・シェリの記念像)を見たくてユニバーシティ・カレッジの前まで来たのですが、こちらも一般の見学は受け付けていない様子。あきらめて昼食をとることにしました。

昼食は地元の名所カバード・マーケット内のBrown's Cafeで取りました。後で知ったのですが、このお店は主任モースのロケ地(「有罪判決」)だったそうですね。写真撮っておけばよかった...!昼食はポモドーロとカモミール・ティー。カウンターで先に注文する方式なのですが、注文を受けてくれたお兄さん、とても感じがよかったです。食事を終えた後、マーケットの中を一通りめぐってみました。生鮮食料品から生活雑貨、インテリアまでいろんなお店が入っているので楽しいです。ここに入っているギャラリーにオックスフォードの風景を描いた素敵な風景画のプリントがあり、これはぜひお土産にしたい!と思いましたが、値段を見てあきらめました...。

カバード・マーケット内花屋(ルイス警部ロケ地・「痛みなき殺人」でルイスとハサウェイが犯人を追いかけるシーン)
IMG_1581.jpg

食事を終えた後、持参したipod touchでFacebookのJames Hathaway Appreciation Societyのページをチェックすると、ユニバーシティ・カレッジのポーターに「シェリー・メモリアルを見学したいんですが」と丁寧にお願いすると、中に入れてくれるという耳より情報をキャッチ!午後イチで再びユニバーシティ・カレッジに向かうことに。

ユニバーシティ・カレッジ(ルイス警部ロケ地)
IMG_1580.jpg

アドバイス通りにカレッジのポーターにお願いすると、快く了解してくれ、場所も丁寧に教えてくれました(私の聞き取りが悪くて、庭をうろうろしてしまいましたが)。写真撮影もOKとのこと。

シェリー・メモリアル(ルイス警部ロケ地・「芸術のいたずら」に登場)
IMG_1584.jpg

台の上の白色の像がシェリー。いやー、本物は美しかったです。写真ではとらえきれませんが、天井はドーム型になっており、淡い水色が映えてこちらも美しいです。その後、別のロケ地であるCafe Locoへ向かいました。

テムズ・バレー・セント警察署(St. Aldates Police Station)
(主任モースロケ地、Cafe Locoの斜め向かい)
IMG_1653.JPG

こちらが主任モースで撮影された警察署です。制作者サイドは、ルイス警部でも引き続き撮影したかったそうですが、警察側が「我々は虚構の存在ではないので、今後架空の設定での利用は認めない」と決定したそうです。この話は当時マスコミでも話題になったようで、以下の記事で確認できます。

Oxford Times - Lewis mystery solved 

クライスト・チャーチ・カレッジ
IMG_1605.jpg

映画『ハリー・ポッター』シリーズのロケ地として有名なカレッジ。中は見学可能ですが、有料のため今回はパス(何せ9ポンド...)。庭と建物の写真だけ撮りました。

庭の一部
IMG_1608.jpg


Cafe Loco入り口(ルイス警部ロケ地)
IMG_1613.jpg

クライスト・チャーチの道路をはさんだ向かい側にあるカフェで、ルイス警部のロケ地になっています。ローレンス・フォックスがケヴィン・ウェイトリーの頬にキスしようとする写真が撮られたところでもあります。外側の写真を撮った後中に入り、スコーンと紅茶を頼みました。

スコーンと紅茶
IMG_1615.jpg

スコーン、ほんのり温かくて口の中に入れるとほろほろっと崩れる感じ。おいしかったです。天気が良かったらもう少し歩いてもよかったのだけど、雨がやむ気配がないので、店内で静かに過ごしました。

電車の時間を見計らってお店を出て、後ろ髪をひかれながら駅に向かいました。後半のハイライトももう終わりです。とても楽しかった!でも今回かなりの場所を回ったのに、まだ行けなかったところがあります。また次回があることを祈りつつ。

5/13. オックスフォード観光(1日目)。 [Trip to UK 2015]

この日はロンドンのホテルに大きな荷物を預け、小さなバッグ1つでパディントン駅からオックスフォードに向かいました。前回訪れた時は新米刑事モースオンリーで観光したのですが、その後ルイス警部ファンになって興味の幅が広がったので、今回は1泊してじっくりオックスフォードを観光しよう!と思ったためです。

前回買った地図にロケ地を赤丸で書き込んでいったら、真っ赤っかになってしまったため(汗)、極力無駄な動きをはぶくようにしました。以下、前半は最寄駅からB&Bへとたどった順に写真を載せていきます。ちなみにオックスフォードの駅前は大規模な工事が進行中でした。再開発なのかな?この日は1日通じて快晴で、青空をバックにいい写真が撮れました。

注:主任警部モース=主任モース、新米刑事モース=新米モースと記載しました。またドラマのタイトルはルイス警部はAXNミステリーの邦題、新米モースはWOWOWの邦題を記載しました。

・アシュモレアン博物館(主任モース、ルイス警部ロケ地)
世界最初の大学博物館。多岐にわたるコレクションが魅力的です。特に陶磁器や食器(テーブルコレクション)の充実ぶりには目を見張りました。もっとじっくり見たかったな。ルイス警部では何度もロケ地になっています。
IMG_1508.jpg

・パオロ・ウッチェロ作「森の狩」(同博物館収蔵品)
ルイス警部「許されざる嘘」で事件解決のヒントとなった作品。他にもドラマに出てきた作品はありますが、きちんと確認できたのはこれだけ。
IMG_1509.jpg

・リージェントパーク・カレッジ
新米モース「家族の肖像」に登場したムーンライト・ルームズというクラブのロケ地。三日月の飾りがないと普通に大学の校舎です...。クラブにしようなんて誰のアイデアだったんでしょうね(笑)。
IMG_1511.jpg

・大学事務局(ウェリントン・スクエア)
ルイス警部ロケ地で、警察署として撮影されています。主任モースの頃は実在する警察署(後述)でロケしていたそうですが、ルイス警部では撮影許可が下りなかっため、他の場所を利用することになったようです。
IMG_1515.jpg

・Eagle and Child
主任モース、ルイス警部ロケ地となったパブ。
IMG_1519.jpg

・The White Horse
主任&新米モース、ルイス警部ロケ地となったパブ。
IMG_1520.jpg

中にはキャストの写真が飾られています(上:ルイス警部 下:新米モース)
IMG_1523.jpg
IMG_1522.jpg

今回個人的に「新米モースに登場するサーズデイ警部補(ロジャー・アラム)が座っていたところに座る!」というミッションを課していたのですが、先客がいてずーっと動く気配がなく、結局あきらめました。うぬう。(ビール1杯で30分も粘るなよ!と、ジュース1杯で30分粘った私が心の中で毒づいたことはここだけの話...)

店内。この時はたまたまお客が少なめでした。とても雰囲気のいいパブです。私はアルコール飲めませんので、クランベリージュースを頼みました。
IMG_1528.jpg

・キーブル・カレッジ
新米モース「家族の肖像」ロケ地で、今回の宿泊場所です。カレッジでは、休暇中空きのある学生寮をB&Bとして貸し出しているところがあり、キーブルもその一つです。たまたま私の滞在時に空き部屋があったこと、私の大好きなエピソード「家族の肖像」のロケ地だったこともあり、B&Bを予約してみました。予約はすべてオンラインで可能です。

大学に到着したら、まずはポーターズ・ロッジ(受付)でチェックインし、鍵を受け取ります。鍵はかなり大きくしっかりした作りのもので、なんと3本もあります。中に入り、まずは建物に入る時に1本使用。自分の部屋のある階まで階段でのぼり、廊下に続くドアのところでまた1本使用。最後に自分の部屋のドアを開けるのに1本使用。厳重です。外出するときは自分で持ち歩かなくてはいけないので、ちょっとどきどきでした。

カレッジの建物。チャペルもあります。オックスフォードでは唯一レンガ造りのカレッジだそうです。色合いがとても気に入りました。庭も美しいです。芝生が目に痛いほど。「家族の肖像」は季節が冬で、雪がかなり降っていたので、ドラマの風景とは似ても似つかないのですが。
IMG_1532.jpg
IMG_1531.jpg

部屋に備え付けのお茶セット。コーヒー、紅茶、ハーブティー、ホットチョコレート(これはうれしい!)、そしてビスケット。ロンドンの中級ホテルよりも内容が充実していました。
IMG_1530.jpg

部屋は一人で泊まるにはかなり広く、設備も充実しており(テレビはないが無料Wifiとバスセットあり)、大満足です。中庭に面した部屋とそうでない部屋があり、前者の方が後者より10ポンド程度高いのですが、景色が素晴らしいので、予算があえば中庭の部屋をお勧めします。

荷物を置いて外を軽く散策しましたが、まだ明るい...!その日は、敷地内の礼拝堂で18時からEvensongs(夕の祈り)があるというので参加することに。夕の祈りとは、その名の通り夕刻に行われるキリスト教のお祈りの時間です。正直言いますと細かい作法などは門外漢なのですが、その場で式次第が印刷されたプリントをもらえるので、それを見ながら見よう見まねで参加しました。中は撮影しませんでしたが、大変荘厳で、歴史を感じさせる建物でした。この日は水曜日で、夕の祈りでは聖歌隊も参加。合唱は素晴らしかったです。教会って、音がよく響くように設計されているんですね。聖歌隊の人数は15人ほどなのに、何十人もの人が歌っているかのように聞こえました。すっかりモースの世界に入り込んだ気分でした。

夕の祈りが終わった後もまだまだ明るい!ので、部屋で一休みした後、気になっていたライブイベントOxford Puntに行くことに。このイベントは、市内のライブハウス4か所で同時に開催される新人ミュージシャンのショーケースイベント。行く途中で観光スポットを通り過ぎたので、そこで撮った写真を一気にご紹介します。空は晴やかに澄み渡り、最高の天気でした。

ラドクリフ・カメラ
IMG_1535.jpg

溜息橋
IMG_1534.jpg

ニュー・カレッジ・レーン
IMG_1540.jpg

ケンタッキーで食事をすませた後、Oxford Puntの会場の一つへ向かい、お目当てのバンドを待ちました。

Oxford Puntのチラシ
IMG_1544.jpg

ライブハウス・The Cellars
IMG_1543.jpg
聞いたのは1つだけですが、なかなかよかったです。こういうイベントから、世界に羽ばたくアーティストが出現したりして。演奏が終わるころには、あたりはすっかり暗くなっていました。夜のオックスフォードもおつかなと思い、カレッジに戻る途中で1枚パチリ。

IMG_1545.jpg

ぶらぶらと夜のオックスフォードを歩きながらカレッジに戻り、1日目が終了したのでした。

5/12. RADA Cafe&Harrow School (OSRG) 訪問。 [Trip to UK 2015]

この日はローレンスファンのいととてさんと一緒にRADA(王立演劇学校)を訪問。本当は見学ツアーに参加したかったのですが、ちょうど私が渡英した時にはやっておらず、せめてカフェでお茶でもしようと思ったのがきっかけです。RADAはロンドンにある演劇学校で、ローレンスが在籍していた学校です。トム・ヒドルストン、ベン・ウィショー他、卒業生にはそうそうたる顔ぶれが並んでいます。RADAは大きく分けて2つ建物があり、そのうちの一つに常設のBar & Cafeがあります。最初はもう1つの建物に行ってしまい、少し迷ってしまいました。

・RADA (Cafeがある方の建物)
IMG_1502.jpg

Cafeは普段は昼のみカフェ営業、夜はRADAのシアターで舞台がある時のみバーとして営業しているそうです。一般の人でも普通に入れますが、受付通る時に「カフェ利用します」と一言声をかけるといいかも。カフェはカウンターで先に注文する方式で、私ははビクトリアンスポンジと紅茶にしました。ケーキはしっとりとした食感で、少し甘めでしたがおいしかったです。壁には在校生(?)のプロダクションの写真などが飾ってあります。

・ビクトリアンスポンジと紅茶
IMG_1501.jpg

お茶した後はいととてさんとお別れし、ホテルを移動。翌日からのオックスフォード行を考えて、ウン十年ぶりにパディントン駅に近い宿をとりました。チェックインして荷物を置き、次なる目的地Harow School(以下ハロウ校)へ。地下鉄を乗り継ぎ、Harrow-on-the-hill駅に向かいました。ハロウ校はローレンスが在学(後に中退)していた学校で、イギリスでも有数の全寮制パブリックスクールです。ベネディクト・カンバーバッチも在学していましたね。こちらは年に数回見学ツアーがある程度で、普段は中には入れません。ただ、オールド・スクールという校舎の中にあるOld Speech Room Gallery(以下OSRG)は学期中であれば見学できるということでしたので、行ってきました(ただし、先方の都合により見学不可の場合もあるので、見学希望の場合は事前に要問い合わせ)。

以下ハロウ校公式サイトより:
Harrow School - Visit Old Speech Room Gallery

・ハロウ校オールド・スクール
IMG_1505.jpg

OSRGは元々学生のためのスピーチルームだったそうですが、現在はハロウ校が所有している美術品、芸術品等を展示しています。かのチャーチル元首相が描いた絵(ヴェニスの風景画)が受付の後ろに展示されていたのですが、あまりに普通に壁にかけられていたので、説明されるまでそうとは気づきませんでした(汗)。部屋自体それほど大きくないせいか、常設展示は少なく、企画展示の方に力を入れている印象です。私が行った時は画家のRichard Shirley Smithと、第二次大戦中MI-9のの所属だったA.T. Casdagliの企画展をやっていました。両者ともハロウ校の卒業生です。前者は淡い色彩の風景画を得意としていたようで、彼の絵や彼が装丁を手がけた本などが展示されていました。取り上げているモチーフが独特ですね。

後者は、戦時中のみ存在した軍情報部MI-9に所属していた人で、大戦当時4ヶ所の捕虜収容所で捕虜生活を送りながら、同様に収容されている英軍の兵士たちを脱出させるという極秘任務を担っていたのだそうです。彼は刺繍が得意で、捕虜生活の中でも作品を作り続けていたとのこと。作品の中には「Fxxk Hitler」「God Save The King」というメッセージをモールス信号で縫いこんだものもあり、自分のみならず他の捕虜の心の支えになっていたようです。刺繍を見たナチの兵士はメッセージの内容には気づかず。刺繍の出来栄に感心して部屋に飾ったりしていたそうですよ。いやー、何かドラマか映画にできそう。この方の娘さんが昨年彼の日記を本にして出版しているので、読んでみたい気もします。展示では、ハロウ校在学時の写真や、本人が手がけた刺繍などが紹介されていました。刺繍は大変素晴らしいもので、芸術品とも言えるかも。不器用でボタン付けさえあやしい自分から見ると、尊敬の一言です。

時々キュレーターの方にお話を伺いながら、1時間ちょっとくらい見学してOSRGを後にしました。次の日に予定もありましたので、他は大して散策もせず駅に向かってしまったのですが、丘の上の街はとても静かで、きれいでした。次回があれば、地元のお店やカフェなども行ってみたいです。

・ハロウ校オールド・スクール(遠景)
IMG_1506.jpg

5/11. 映画『A Royal Night Out』鑑賞。 [Trip to UK 2015]

ロジャー・アラムが出演するということで前から注目していた映画『A Royal Night Out』。ちょうど渡英するころに公開と知り、何とかスケジュールを調整してみようと思いました。元々帰国日前日に公開という話だったため、その日に観よう思っていたのですが、ロンドンでは戦勝記念日に合わせて少し早めに公開されることになったようです。そこで予定を変更して、ローレンスのライブの前に行くことにしました。場所はレイセスタースクエアのオデオン。オデオンでは平日の前半は週末に比べると若干料金が安く設定されているようでした。映画が始まってもお客は少なく、あの広い映画館で10人いたかなぁ...。おかげでゆったりとした気分で見ることができましたけど。

英語版Trailerはこちら:


映画は、イギリスのロイヤル姉妹エリザベス王女(現女王)とマーガレット王女がVE Day(ヨーロッパ戦勝記念日)の夜にロンドンの街に繰り出したという話-驚いたことにこれは実話らしいのですが-を元に作られたほぼフィクションのコメディドラマ。主要人物が実在の人物名ででていますが、これはオープニング・タイトルの下に一行「これはフィクションです」って入れておいた方がいいんじゃないかしら(笑)。はなからコメディなんだと思っていけば、楽しめると思います。でないとあっけにとられてお口ポカーンですよ。真面目なシーンもありますので、日本語字幕で観たらもう少し感想も変わるかもしれませんが。

で、ロジャーさんは久々に陰の大物っぽい悪役。出番少ないのが残念でした(『クイーン』並か?)。後、『Endeavour/新米刑事モース』でジェイクス巡査部長を演じているジャック・ラスキーが王女の護衛役で出演。ちょびひげがかわいい~。2人とも面白い役どころでしたので、観ていて楽しかったです。あと、国王のジョージ六世をルパート・エヴェレットが演じています。これが威厳があってすごくよかった!さっぱり日本に来る気配がありませんが、ぜひロイヤル人気に乗じて日本公開もお願いしたいものです。

5/9 - その2. ホース・ガード・パレードにて『VE Day 70 A Party to Remember』鑑賞。 [Trip to UK 2015]

さてケンブリッジで『Dear Lupin』を観た後、この日のもう一つのハイライト『VE Day 70 A Party to Remember』というイベントを観るために急ぎロンドンに戻りました。VE DayとはVictory in Europe Day(ヨーロッパ戦勝記念日)の略で、第二次世界大戦末期にドイツが降伏し、連合国が勝利した日-1945年5月8日のことをさします。今年はVE Dayから70年ということもあり、5月8日から10日にかけてイギリス各地で記念式典が行われました。この日の「A Party to Remember」もそのうちの一つで、映像、戦争体験者の証言、音楽、朗読などで大戦中を振り返り、国のために戦った人たちに思いを寄せるイベントと言えばよいでしょうか。なぜそんなイベントに行ったかと申しますと、出発近くになってローレンス・フォックスが出演するという情報をキャッチしたからです。チケットの一部は一般発売されており、私が調べた時はチケットが残っていたため、行くことにしました。

ケンブリッジからロンドンへ戻り、地下鉄に乗り継いで一路ホース・ガード・パレードへ。ホース・ガード・パレードは、普段は騎兵の交代式が見られることで有名な観光名所ですが、特別なイベントがある時はイベント会場になります。私が降車した駅は、えっと...どっちだったかな...エンバークメントかウェストミンスターだったと思うのですが、もう記憶が定かでありません(--; とりあえず駅を降りて辺りを見回すと、すでに人の群れが一つの方向に向かっていたので、人の波をさかのぼって最後尾につき、入場口へと向かいました。入場口まで結構歩きましたし、とにかくすごい人でしたので、開始時間に間に合うか心配でした。入場口ではチケットを見せて荷物検査を受け、そのまままっすぐスタンド席に向かいました。

こちらがチケットです:
FullSizeRender.jpg

ローレンスが開場前の現場の写真をツイートしてます:



私が座ったスタンド席からの眺めはこちら: 
IMG_1453.JPG

アリーナ?席は退役軍人を中心とした招待客で埋まっていたようです。結局この日のチケットは完売となり、Evening Standard紙の記事によると参加者は約12,000人(!) とのこと。

司会はBBCの名物司会者クリス・エヴァンス。イベントの様子は同日の夜BBC Oneで中継されました。出演者のリストはこちら:

BBC One VE Day 70 - A Party to Remember

進行としては、過去のテレビ映像と戦争体験者の証言ビデオで当時の出来事を振り返り、その合間に俳優たちは当時の政治家の演説や市民の間で交わされた手紙などを朗読し、ミュージシャンたちは当時の流行歌や前線で歌われた歌などを歌うという感じでした。そうそう、ダンスもありましたね。ミュージシャンの方は、残念ながらほとんど知らない人だったのですが、歌を聴く限り実力派を集めた印象です。特にLaura Right、声が素晴らしかった。歌われた曲はアップテンポで明るめの曲が多く、追悼式典というよりは祭典という言葉の方が似合っているような気がしました。

一方俳優陣ですが、こちらはなかなか見事な顔ぶれでした。私が知っているところですとリチャード・グラント、ロバート・リンゼイ、ハニー・サックルウィークス、マーティン・ショーなど。でもリチャード・グラントは当日は気がつかず、後になって知りました(^^;マーティン・ショー(ジョージ・ジェントリー!)は事前のリストになかったので、うれしかったです。渋かった。ロバート・リンゼイ(Inspector Jericho!)、チャーチルのスピーチを演じるとは大役でしたね。チャーチル本人の肉声があるにもかかわらず彼を起用したのは、ライブ感を出したかったからなのでしょうか。というか、彼ってそんなに大物だったんだ(失礼...)。一方事前のリストに載っていたジョン・シムは不参加だったようで、残念でした。

ローレンス・フォックスはハニーサックル・ウィークス(『刑事フォイル』のサムちゃん!)との共演で、ある陸軍兵士とその妻の往復書簡を朗読しました。時間は短かったですが、明るい雰囲気のやりとりが微笑ましかったです。でもこの手紙を書いた3日後にその兵士は亡くなったそうで、それを聞くと胸を打たれます。舞台の袖の方に(恐らく本物の)戦闘機が置かれていたのですが、ローレンスはそのすぐそばで箱のようなものに腰掛けて手紙を読んでいました。とは言うものの、座席からはステージがとても遠かったので、スクリーンで確認しただけでした。

写真や記事などは以下からどうぞ。

London Evening Standard - VE Day 70th anniversary concert: Katherine Jenkins, Pixie Lott and Status Quo lead celebrations
(ローンレスのインタビューあり)

Mail Online - Pregnant Katherine Jenkins reveals hint of a bump in floor-sweeping black vintage gown as she takes to the stage for the VE Day 70: A Party to Remember concert
 (下の方にローレンスとハニーサックル・ウィークスのツーショット写真あり)

ローレンスはこの日、本番前に戦闘機のコックピットに座ることができたようで、写真をツイートしていました。こちら:






楽しそうですね。『Island at War』ではこういう衣装着てましたけど、コックピットに座ってる絵はあったかな?後でDVD見直してみよう。ローレンスはこの式典の少し前に行われたホロコースト追悼式典でも朗読を披露しており、この頃はイベントづいている感じでした。

時間は約2時間少しすぎるくらいだったでしょうか。最後は出演者が舞台に勢ぞろいし、フィナーレを飾りました。感想ですが、日本の追悼式典に慣れた目から見ると、エンターテイメントをふんだんに盛り込んだ演出に新鮮な驚きを感じました。他の場所では厳かな式典も行われたと思いますが、戦後70年ということもあり、こういうアプローチも可能になったのでしょうか。でもVE DAY当日は本当にお祭り騒ぎだったようなので、それの延長と思えば驚くことではないのかもしれません。何にせよ、日本にいたら絶対に観られないイベントかと思いますので、いい経験になったと思います。

5/9. ケンブリッジにて『Dear Lupin』鑑賞。 [Trip to UK 2015]

ツイッターなどではちょこちょこ発信していましたが、5月にローレンス・フォックス追っかけツアー(イギリス・アイルランド)に行ってまいりました。今回はローレンスのライブがメインでしたが、ライブレポについては別ブログをご参照ください。こちらのブログではその他について書いていきます。

さて5月7日にロンドンに到着し、5月8日にアイルランドのリムリックでローレンスのライブを鑑賞。興奮の一夜が明け、早朝シャノン空港からスタンステッド空港に向かいました。この日は元々『Dear Lupin』というお芝居を観る予定で、当初ロンドン市内→ケンブリッジで移動の予定だったのですが、8日にリムリック行を押し込んだ結果、スタンステッドから直接ケンブリッジに向かうことに。電車で30分くらいしてケンブリッジ駅に到着。

実はケンブリッジ、駅からCity Centreまでいけば何とかなると思ってまったく下準備をしなかったのですが、それが間違いの元でした。駅についてバスに乗ったはいいものの行き先が反対で、途中で気づいて下車することに。降りたところでうろうろ歩き回ったけど、結局バスで駅まで戻って正しい行き先のバスに乗り直し...てなわけで結構疲れてしまいました。正しいバスに乗ればなんてことなかったのにね。一日切符を買っておいて本当によかったです。

気を取り直してCity Centre。ケンブリッジはオックスフォードと並んで歴史のある大学の街、というイメージを持っていたのですが、City Centreはかなり近代化?が進んでいる印象を受けました。よく言えば明るくて華やか。ショッピングモールの他、ZARA、H&Mなどの店舗もありました。時々由緒正しそうな古い建物にも出くわしますが、それが郵便局だったりします。肝心の劇場(Cambridge Art Theatre) の場所を確認するためにさらに歩き、青空マーケットの横を通り、無事に劇場を発見。そこから少し歩いてようやくキングスカレッジを拝むことができました。でも中の見学は有料だったため、外から写真だけ。

IMG_1447_re.jpg

開場までは時間があったため、イタリアンのチェーンレストランZizziでランチを。ここのパスタはおいしいです。写真はミントティー。なんと葉っぱが丸ごと入ってます!

IMG_1449_re.jpg

道の途中で芝居のチラシを発見。ただ貼ってあるだけなのに、なんでこんなに絵になるんでしょう。

IMG_1450_re.jpg

写真を見ればわかるとおりこの日は天気が不安定で、一時雨がざーっと降り、気温がかなり低かったです。そのため土産物屋を少しうろうろした後は、劇場向かいのカフェでお茶しました。その後、ようやく開場時間となったので劇場へ。Cambridge Art Theatreはとてもこぢんまりとした劇場で、舞台も幕が真紅というところに古めかしさを感じました。でも舞台と客席が近くてよかったです。

この日鑑賞した『Dear Lupin』は、イギリスでベストセラーになった『Dear Lupin...: Letters to a Wayward Son』を舞台化したものです。日本では今年『定職をもたない息子への手紙』という邦題で翻訳本が発売されました。邦題の通り、定職につかない息子に父親が折々に送った手紙をまとめたもので、息子が手紙のそれぞれに短いコメントを寄せています。父親の周りに登場する人物が多く、私などは途中でこんがらがったりしましたが、父親が競馬記者で新聞でコラムを書いていたということもあり、文章が面白かったです。

定職をもたない息子への手紙 (一般書)


そしてこの芝居を演じたのがジェームズ・フォックスとジャック・フォックス。そう、今回の旅の目的でもあるローレンス・フォックスの父親と弟です。父親と息子の話を実際の親子が演ずるという点にも興味があったのですが、舞台はすごく面白かったです。特にジェームズ・フォックスが上手い。間の取り方が絶妙で、彼がセリフを一言言うと客席がどっと沸く、という感じでした。ジャックもなかなかでした。見かけは兄よりたくましいですかね。かっこよかったです。エルビス・プレスリーの真似が妙に印象に残っています。

ストーリーは、途中までは笑いも多くほのぼのモードだけど、終盤ちょっとしんみりするあたりのバランスがよかったかな。私の理解力が正しければ、脚本の後半はオリジナルだと思うのですが、それが功を奏したように思います。原作ではそこまで面白さを感じなかったので。そうそう、この舞台、ウェストエンドのアポロ・シアターで上演が決まったそうです。おめでとうございます!

終演後に出待ちをしようかと思ったのですが、ロンドン行の電車に間に合わないといけないので、後ろ髪をひかれながら劇場を後にしました。この後は前日に引き続き、再びローレンスを観に行きました(VE 70: A Party to Remember)。これについては稿を改めます。

Trip to UK 2015 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。