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『Endeavour/新米刑事モース~オックスフォード事件簿~』、「Case 6 消えた手帳」感想。-後編- [Roger Allam (TV)]

『Endeavour/新米刑事モース~オックスフォード事件簿~』、「Case 6 消えた手」感想の後編です。完全にネタバレしてますので、OKの方のみ(続きを読む)からどうぞ。シーンは時々飛んでいます。ご了承ください。皆様の感想もぜひコメント欄でよろしくお願いします。

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・署に戻ったモース、フリーダ殺しと宝物の盗難はバーンズのしわざと他のメンバーに言うが、盗難の犯人はデルファージとトーマスで、二人は捕まったと聞かされる。納得しないモースは声を荒げて反論するが、ブライトにいさめられる。いやーすごい。モース警部の片鱗がみえます。さすがのブライトも憤りを隠しませんが、サーズデイが「ロンドンで殴られたせいですよ、脳震盪のせいです」と言うとしぶしぶですが納得します。ちょっとブライトもモースに甘くなってますかね?

・2,3日休むようサーズデイに命令され、家のベッドで横になるモース。そこへモニカが食事を持ってやってくる。モースのひどい様子を見て、やさしくなぐさめるモニカ。「休日はのんびりしたら?」とモニカに言われ、ハッとガソリンスタンドで見たチラシの言葉「休日はファンダーランドヘ」を思い出し、何かに気づくモース。モニカのスクーターを借りてガソリンスタンドへ向かいます。モース、まったく休んでない・・・少しは上司の言うことを聞いたらどうなの!でもここで休んだら次の週になってしまいますよね。がんばれ。

・ペティファーが残した写真を思い出し、写真と同じ場所の建物を見つけて中に入るモース。入った部屋にはフリーダの遺体が覆われていたのと同じ柄のカーテンがかかっており、じゅうたんをめくると血痕と吸殻が残っていた。ここが殺人の現場だった可能性が高くなりました。

・部屋をでて裏の池にいくと、池に白いかばんが浮かんでいた。それを見たモース、銃声の音をきく。音のするほうを振り返ると、ガソリンスタンドのオーナーが銃を持って立っていた。数週間前に不審者が侵入したので、また来たのかと思って威嚇のために発砲したのだそう。オーナーはファンダーランドを購入したので、その池のあたりも自分のものだという。白いかばんを引き上げるモース。中にフリーダが写っているコンテストの写真が入っていた。

・美人コンテストの当日。タキシードに蝶ネクタイをつけたストレンジがきている。おお、なんかとても貫禄ありますね。あれ、これはモースの代理なのかしら?と思いきや、モースも来てました。美人コンテストには興味がないモース、オックスフォード・メールの編集長ドロシアと言葉を交わし、会場に展示されている過去のコンテストの写真を眺める。その中に、フリーダとバッテン氏が一緒に写っている写真があった。何かに気づくモース。

・トッドと話をしていたストレンジ、モースを見つけてモースの方へやってくる。お互い驚いている様子。ストレンジはトッドと秘密結社の交流会で知り合ったという。毎週水曜日に支部のミーティングがあり、場所はテームパブで、支部の名前はデュームズデイ支部という。それを聞いてまた何かひらめくモース。

飛びます

・バッテン氏のところを訪れるモース。フリーダが参加したコンテストの審査員をバッテン氏が努めたことを告げ、フリーダのことを知っているか聞くが、バッテン氏は覚えていないと言う。バル・トッドのことも知らないと言う。モースは「デュームズデイですね。いつでもお役にたてれば」と謎めいた言葉を残して立ち去る。

・バーバラの当選と美人コンテストの優勝者が決まるシーン。流れる曲はベルディの「椿姫」から「乾杯の歌」。どこかで聞いた事がある曲だな、と思いましたが「椿姫」だったんですね。このシーンにピッタリです。そしてこの時、バッテン氏とバルにメモが手渡されます。

・夜分にサーズデイ家を訪ねるモース。サーズデイ、もうガウン姿です!♡でも一瞬「あ、ピーター・マニオン・・・」と思ってしまうのは、やはりあの髪型のせいでしょうか。いやいや、これはサーズデイ、サーズデイだからっ!

・ブライト以下を呼び出し、旧ファンダーランドの施設にくるモースとサーズデイ。まずモースはみんなに謝り、自分の間違いを認めます。おお。成長しましたね。そして推理を披露します。メモに書いてあった98018は秘密結社の支部の番号、D-Dayはデュームズデイ支部の略称であり、トッドとバッテン氏はそこのメンバーで、二人はペティファーとフリーダ殺しを共謀したのだという。トッドはかつてファンダーランドで働いていたので、その場所をよく知っていたのでした。

・旧ファンダーランドの建物にやってくるトッドとバッテン氏。二人はお互い相手に呼び出されたのだと思っていたが、AのサインとVのサインで呼び出したのは自分だと言って二人の前に姿を現し、推理を披露するモース。バッテン氏がコンテストの後フリーダとレストランで食事をし、二人がベッドを共にしたこと、フリーダはバッテン氏が実父の上官で母親にお悔やみの手紙を送っていた人物だと知っており、そのことをバッテン氏に告げたこと。バッテン氏は実はフリーダの実父であり、バッテン大尉が死んだのをいいことに彼になりすまして新しい人生を送っていたのだった。フリーダには手紙を送ったバッテンとは別人だと告げたが、フリーダはあきらめず、軍人省にも問い合わせをしていた。事実がばれたら自分の人生が崩壊すると考え、フリーメーソン仲間のトッドに泣きつき、フリーダ殺しをやらせたのだった。実際に手を下したのはトッドの事務所で働いているトニーだったが。

ええと、この推理はどうなんでしょう。バッテン氏とフリーダの関係は仮定にすぎませんよね。トッドとバッテンが二人とも自白しなかったら、そこで行き詰ってしまうかも。ただ、離れていたとはいえ自分の娘を殺すのだから、動機にこのくらいの重さがあっても不自然ではないかもですが(グロテスクとはいえ)。

・ペティファーはトッド夫人からトッドの浮気調査を依頼されていたのでトッドとフリーダを尾行、旧ファンダーランドまでたどりついた。そこで犯行を目撃、遺体が運び出された後も追いかけ、遺体が遺棄された場所にたどりついた。昼になって辺りの写真をとり、トッドに写真を送り脅迫。恐れたトッドはトニーを使い、パレードの日を狙ってペティファーを呼び出し、頭を殴ってビルの屋上から投げ落とした。トッドは証拠は状況証拠だけだというが、モースはじゅうたんの下に隠れていたタバコを見せ、「ロミオとジュリエット」を吸うのはトッドくらいのもので、これが証拠になると指摘。トッドとバッテン氏はその場で連行される。ちなみに「ロミオとジュリエット」はキューバの葉巻で、現在も売られているようです。

ところで今ならDNA鑑定すれば間違いないでしょうが、「吸うのはトッドくらいだから」で証拠になるんでしょうか???それとも葉巻から指紋がとれるのかしら。それから二人をやった凶器は?どこかで見つかってましたっけ。もし見落としや読み違いであれば、ご指摘ください。

・トッドに秘密結社にたてついたらつぶされるぞと脅されるが、秘密ごっこをやる気はないというモース。しかし前に書いたとおり、この秘密結社の存在が今シリーズを通じてモースに暗い影を落とすのでした。そして冒頭流れたブラームスの協奏曲が再び流れます。

・パブで飲むモースとサーズデイ。大学でバーンズに会ったサーズデイは、バーンズの「一生うらむ」という言葉をモースに伝える。ところでこのバーンズ、実は主任警部モースの「邪悪の蛇」というエピで学寮長役で登場しています。このエピソードは一度観ましたが、バーンズとモースがどんな様子だったか忘れてしまいました(^^; 再放送があれば、確認したいと思います。

・「何か忘れているような気がする」というモースに、「そうだよ。おごる番だ。よく忘れるよなぁ」とサーズデイ。これはあれですね、例のパブでおごりっこするラウンドのことです。モースは警部の時もしょっちゅうルイスにおごらせてたけど、新米のころからそうだったのか(笑)。いやいや、上司の分を忘れちゃいかんよ君。そして「さて・・・!」と言ってサーズデイが取り出したサンドイッチの包みを見て、「ランチョンミート」と答え、新聞のクロスワードにペンを走らせるモース。「さて・・・」だけで答えてますね!やっと調子が戻ってきました。サーズデイは内心とてもうれしいでしょうに、表情には見せません。そこがまたロジャーさんの上手いところです。

ではここで問題です: この日のサンドイッチの中身はランチョンミート。さて何曜日でしょう?

・そしてラストシーン、白い手袋をつけた男が、別の男にペティファーの黒い手帳を渡す。これが日本語タイトル「消えた手帳」につながるわけです。さあ、この手帳は誰の手に渡ったのか、次は何が待ち受けているのか!

WOWOW 『新米刑事モース~オックスフォード事件簿~』
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コメント 10

hedgehog

riekさん

S1もS2もさんざん観たはずなのに、それでもランチョンミートが何曜日が答えられない私は絶対に刑事向きではありません。でもーー!何度観ようと、サンドイッチの中身より、サンドイッチの中身を気にするサーズデイの表情のほうが気になるんだからしようがない。

>夜分にサーズデイ家を訪ねるモース。サーズデイ、もうガウン姿です!♡

あの「不意をつかれた」感がたまりませんな〜〜〜♡ 職場で仕事用の凛々しいサーズデイをさんざん観ているくせに、スキをついて自宅用の寛いだ顔のサーズデイまで堪能するとは、あまりにずるいぞ、モース!

by hedgehog (2014-10-06 21:37) 

いととて

ランチョンミートは・・・火曜日ですね。
月曜がチーズとピクルス、木曜がハムとトマト、金曜がコンビーフ。
水曜はなんでしょう。まだ出てきてないようですが。
あのサンドイッチ一切れで足りるんでしょうか。ビールを飲むからいいのかな。
それにしてもモースは何を食べているのやら。クロスワードはお腹のたしにはならないでしょうに。

by いととて (2014-10-07 00:22) 

riek

*hedgehogさん

毎週毎週中身が同じで本人もそれをわかっているのに、「今日は何かな~」ってうれしそうな顔して開けているのがいいですよね。あんな顔してくれるなら、私だって一日も休まず作りますよ~。

>あの「不意をつかれた」感が

そうそう、まさに夜討ち!「こんな夜中になんだお前?」みたいな顔がたまりません。ストーリー的にはイマイチだけど、S1のこういうところが好きです。私も復唱させてください。あまりにずるいぞ、モース。

by riek (2014-10-07 20:40) 

riek

*いととてさん

おお、ありがとうございます!実は名探偵でいらっしゃいますか?水曜日はどうだったかな…後で残りのエピを見直してみなくては。こんなにサーズデイのサンドイッチで盛り上がるなんてうれしいです。

サンドイッチ、若いときは2つだったかもしれませんよね。今は1個+ビールでちょうどいいのかも(それか奥さんが健康を気遣って1つにしたか)。そう言えばモースが何か食べてるシーンてあまり見ない気が。お酒ばっかり飲んでいるイメージが強いです。

by riek (2014-10-07 20:46) 

nyajara

riekさん、

TROVEのレビュー完結、最後も内容が濃く楽しませていただきました。

>でも一瞬「あ、ピーター・マニオン・・・」と思ってしまうのは、やはりあの髪型のせいでしょうか。

riekさん、本当にピーター・マニオンが気に入ってらっしゃるんですね!

トッドと偽バッテン二人が、あの場で御用となりましたが、riekさんも書かれていらしたモースの推理の組み立てはどうだったんだろう?と思い、もう一度ざ~っと英語版を観なおしました。
(↑ここのガウン姿ももう一度しっかり見よう・・・と思ってましたが、映るの本当に一瞬でしたね! あの瞬時にP.マニオンを連想することができるriekさんはスゴイと思いました・・・。)

推理の方ですが、やはり推論は推論でしたね。他に目撃証言があるわけでなく・・・。ただ観なおしてみて感じたのは、自宅謹慎を言い渡されてから深夜の呼び出しをかけるまで、モースがわずかなひらめきをつなげていく過程に結構時間が割かれていたことです。そして最後軍人省に電話を入れたことで推理が完成した、ということのようです。そこまで推論が発展していくのは・・・やはりモースだから?

いっぽう、私の中では「フリーダとペティファーは面識があったのか?」という点が、二人とも殺されていて今更何も変わらないんですが、気になっていました。・・・結局それはあやふやなままでした。ペティファーはここ2か月ほどで3回はオックスフォードに来ていた・・・フリーダの義父が彼女がオックスフォードでolder manといるところを目撃した人がいる・・・。と、これだけしか出てきませんでした。フリーダとペティファーはどこか接点がある・・・というのは脚本に仕掛けられたミスディレクションで、今回もまんまとはめられた、かも・・・(汗)

あ~私もサンドイッチ・ネタは大好きなくせに、全然覚えてませんでした~
最後もサーズデイ警部補かわいい♡ですよね。

by nyajara (2014-10-08 16:33) 

riek

*nyajaraさん

ありがとうございます。でもこれでもいくつかヒントになる場面は落としているので、全然完全ではないのですよー。基本サーズデイを愛でる感想なので(笑)。そう、そして私はかなりピーター・マニオンも気に入っているのです。『The Thick of It』の野党側スペシャルで、ガウン着てテーブルの上か何かで携帯をクルクル回しているシーンが愛しくて♡あのシーンが好きだから瞬時に思い出したのかもしれません。

言われてみれば、後半では推理に時間を割いていましたね。軍人省で写真などが確認できて、バッテン氏が上官の名を騙っていたのがわかれば、後押しにはなるかもしれません。後この時代だと、自白を強要(もしくは捏造)して状況証拠だけで起訴まで持ち込む手もあるかも。それともオックスフォードあたりではそういう手荒なことはしないのかな?北部の方だとバンバンありそうですが(笑)。

後、ペティファー殺しはちょっと弱いですね。まず凶器が見つかってないし、目撃証言もない。トッドが「脅されていたのは確かだが、殺しは知らない」と言い張れば証拠不十分になってしまうのでは。あっ、これは本文に追記しておこうっと。

映像を見る限りフリーダとペティファーは面識がなかったのではないでしょうか。最初の方でモースがフリーダの父にそのことを聞いているので、そこでまんまとはめられたましたかね。残されたメモのひっかけ(D-Day、98018、Frida y)も、よくこれだけ思いついたものだと感心しきりです。

サンドイッチ・タイムのサーズデイはホントにかわいいです。毎回お約束のように出てくるのがうれしいですね♪

by riek (2014-10-09 21:33) 

いととて

「Endeavour」とは直接関係ないのですが、「ブライスヘッドふたたび」という33年前のドラマのHD完全版の放送が始まりました。まだ頭の1時間くらいしか見ていないのですが、主人公の学生時代はオックスフォードが舞台です。
モースやルイスと同じ場所の映像がたびたび出てきます。
riekさんは去年行かれたんですよね。
ナレーションもやっている若きジェレミー・アイアンズの声も素敵ですね。

by いととて (2014-10-20 21:22) 

riek

*いととてさん

『ブライズヘッドふたたび』はノーチェックでした!主人公の学生時代、オックスフォードが舞台ですか。いいですね。さっきイマジカのスケジュールチェックしたら、第一話は放送が終わっていました。再放送あるかしら。

そう、オックスフォードへは去年行きました。1日でも結構回れたんですけど、次回はぜひ1泊したいです。『Endeavour』の「Home」で舞台になったKeble Collegeが、イースターや夏季に限り寮をB&Bとして貸し出しているので、ぜひそちらに泊まれたらいいなと思っています(通常一般人の見学は受け入れていないので)。

by riek (2014-10-21 21:40) 

四年も経ってからのコメント

四年も経ってからのコメント、ごめんなさい。いま土曜日の昼間のBSで放送していて、いろいろわからないことがあると、こちらを参考にしています、ありがとうございます
by 四年も経ってからのコメント (2018-03-20 18:16) 

RieK

*四年も経ってからのコメントさん

コメントありがとうございます!いろんな事情でこちらのブログは更新しておらず、申し訳ありません。でも過去の記事がお役にたっているなら何よりです。いろいろ偏っているので、他のサイトも参考にされるといいかとは思いますが(笑)。今後ともよろしくお願いします。
by RieK (2018-03-21 22:11) 

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