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John Finnemoreのブログ翻訳。-S4Ep2  Uskerty- [Cabin Pressure (Series4)]

ジョンのブログの翻訳、Uskertyができたのでアップします。ブログの原文はこちら。自信のないところは赤字表記(+原文)しました。いい訳ができたら訂正します。後、未発表シーンは英文付で訳しましたが、長い…!そのため、今回私のコメントはインラインで書くことにしました。ご指摘等歓迎します。ネタバレ、いえそれ以上ですので、ご注意ください。(【4/18追記】青字部分の訳を修正しました。
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(略)

ところで、Ottery St Maryを書いてた時の話になるけど、クルーが今までにない組み合わせで二組に分かれるっていいなって思ったんだ。パイロット同士/客室係同士で分かれることはしょっちゅうだし、Johannesburgではマーティンとアーサー/キャロリンとダグラスで分かれたよね。残るはマーティン/キャロリンとダグラス/アーサーだ。でもOtteryでは使えなかった、マーティンがバンに乗れなかったからね。でもそのおかげで、このシリーズで使えることになったけど。

マーティンとキャロリンのプロットは珍しく簡単にできたよ - この記事の一番下に載せたノートのページは、このプロットが浮かんだ日だったんだけど、セリフを含めてこんなにたくさんの要素が、脚本ができあがるまで全く変わらずにいくなんて、本当に珍しいことなんだ。もしMとCが一緒に過ごすなら、Qikから解決してない給料の未払い問題を蒸し返したかった。もしそのシーンをあまり感傷的にならないようにするとしたら、キャロリンとマーティンにできる限りの難題をふっかけて、未払い問題の印象を弱める必要があったんだ。それが木登りのアイデアとなり、ヒッチハイクのアイデアとなり、ガチョウのアイデアとなり、指輪のアイデアとなり…それが不思議なことに全部うまくいった。「僕はライティング・ビジネスの秘訣をつかんだぞ!」「もしかしたら、僕はようやく、キーボードの前に座るだけで、ストーリーが指からすらすらでてくるっていうライターの1人になったかもしれない」なんて思ったほどさ。

【riekのコメント】いやー…やられた。まんまとひっかかってしまいました。上のコメントを読んで慌てて聞き返したら、この部分のキャロリンとマーティンの会話って実はかなり深刻じゃないですかっ。でも、前後のドタバタに気をとられて、軽くスルーしてました。たったこれだけの会話が、前後のドタバタがなければ感傷的なものになってしまう、ということをジョンははっきり認識していたわけです。このシリーズ以前からMJN Airの経営状況は悪かったんですが、こんなに重要なことをそうと気づかせないとは…!参りましたよ、ジョン。これがすでにYへの伏線だったのなら、もう降参です。

…でもそうはならなかった。今も違うし。ダグラスとアーサーのストーリーなんて、悲鳴を上げちゃったよ。実際、最終的に気に入った話を見つけるまでに、全然違う内容のストーリーが3つあったんだ。1つは写真のノートに書いてあるやつで、搭乗時刻に遅れた乗客におふざけをして悩ませる話。でも突飛なアイデアだったからボツにした(突飛なって言葉は好きじゃないんだけど)。ドタバタはもうキャロリン/マーティンの話だけで十分だったしね。もう1つは2つの要素が組み合わさったもの(1つはUskerty、1つはVadz(次週のエピソード)で使うことになったけど)。1つ目に比べるとましだったんだけど、C/Mのプロットに直接絡まなかったのでボツ。で、最後に残ったのが敵役"Gerry"(ジェリー)というキャラクターに対し、ダグラスとアーサーがチームを組んで彼をやっつけるという話。でもおふざけ話と一緒で血迷ってるし、ダグラスとアーサーというコンビがどんなものかっていうことを示すことが、4人を二組に分けることのキモだからね。[ and left no room to actually find out what Douglas and Arthur would be like one on one, which was supposed to be the whole point of the split. ]

結局、いったん全部白紙に戻して、空港での暇つぶしにやることをリストにしていった。「DとAが一緒に飲む(お酒じゃないよ)」って書いてすぐに、自分が書きたいことがやっとわかった。それがわかったらほっとして、ジェリーは明らかに親しみやすいキャラになり、そこから僕の大好きなフィルム・ノアール風のアイデアもでてきたんだ。脚本を書いている時、自分が笑うことってあまり無いんだけど、「時に思うのだが、女装した男たちと馬たちの間で、なぜ私は帽子をかぶっているのだろう」というセリフを書いた時は[when I wrote 'Between the dames and the horses, sometimes I don't know why I put my hat on.' ]笑ったよ。レコーディングでは、マーティンとキャロリンのはちゃめちゃなシーンの後、再びジャズが流れ始めて、ロジャーと僕が落ち着いた雰囲気の中でマイクに向かうっていう…愉快だったなぁ。この仕事ができて、ぼくは本当に幸せものだ。

【riekのコメント】"the dames and the horses"が大変難問だったのですが、これはイギリスで行われるクリスマス・パントに出てくる"the dames"と"the horses"を意味しているんでしょうか。。。一応そういう感じで訳してみましたが、でもこれでも何のことかわかりませんよね。

NOTES AND QUERIES(解説と質疑応答)

「ガチョウは青い紅玉(シャーロック・ホームズの作品名)からの引用?」

答えはイエスでノーだ。シリーズの始めのころ、Parisエピソードでシャーロックを引用したのはとても楽しかったけど、これ以上はやりすぎだからやめようって決めたんだ。でも、マーティンの指輪を食べちゃう動物が必要になったとき、がちょうを使わないのはもったいないなと思って…正直言うと、そんなにたくさんの人が気付くなんて思わなかったよ。僕が悪うございました。

「で、マーティンは指輪を取り戻したの?最後、急に終っちゃったみたいだけど」

ああ、そうだね、ごめんなさい。いつものように、エピソードが長くなりすぎちゃって、数分カットしなくちゃいけなかったんだ。そういう時は大概、面白いけどプロットには影響があまりないシーンをちょこちょこカットするか(例えばアーサーの空港内アナウンスとか)、最後のシーンを丸ごとカットして、ダグラスのプランとジェリーとマーティンが合意することを信じて後は成り行きにまかせるか、二つに一つだ。最終的に、僕は正しい決断をしたんだよ、特に「彼は大変な努力家なんだよ」という最後のセリフは、最初考えてたセリフより強力なものになったからね。でもだからといって、この部分のエピソードをいきなりカットしちゃったことには変わりない。その後どうなったか気になるなら…

【riekのコメント】この未発表シーン、最高じゃないですか!これ放送してほしかったです!!今からでも録音して、ボーナストラックとかになりませんかね、ジョン?

DELETED SCENE(未発表シーン)

ATMOS AIRPORT      [空港にて]
ARTHUR: And… contestant 21! 次…エントリーナンバー21番!
FX:  GOOSE CARRIED THROUGH GATE. [ガチョウがゲートを通り抜ける]
GERRY: …No.  …違う。
MARTIN: (SIGHS) Ok. So it has to be this one then… (ため息をついて)そうか。とすると、後はこの子だな…
DOUGLAS: It’s always the way when you lose something, isn’t it? It’s always in the last goose you look.   いつもの負け方じゃないか。いつだって君が最後に見たガチョウが持ってるんだよ。
CAROLYN: You are sure the goose swallowed it, are you? 本当にそのガチョウが飲み込んだんでしょうね?
MARTIN: I … was sure. Alright… come here…ええ、そのはずです。じゃあ、こっちおいで…
FX: GOOSE COMPLAINS. [ガチョウが騒ぐ]
FISHER: No, remember, support her body… おっと、そうじゃなくて、この子の体を支えて…
MARTIN: I’m trying! やってますよ!
ARTHUR: Contestant 22! エントリーナンバー22番!
FX: FOOTSTEPS [足音]
FX: SECURITY GATE BEEP [セキュリティゲートの警報音が鳴る]
GERRY:  There it is! That’s her! やっと見つけた、この子だ!
ALL: RAGGED CHEERS [パラパラと歓声があがる]
CAROLYN: Now for God’s sake hold on to her! この子が持ってたのね!
FISHER: You can have that one for twenty euros. 20ユーロで譲るよ。
MARTIN: Ok, er… let me see…  わかりました…えーと…
CAROLYN: I’ll get it, Martin.  私が払うわ、マーティン。
MARTIN: Oh… you don’t have to do that. えっ…そんなことしなくていいですよ。
CAROLYN: Well, I’ve already spent 85 euros on a dead sheep today – I may as well stand you a live goose as well. Now, Gerry, I don’t suppose there’s any way you can still clear us to leave? あのねえ、私は今日死んだ羊に85ユーロも払ったのよ- あなたの生きたガチョウも一緒に払ってあげるわ。ところでジェリー、もう今日は出発許可はでないわよね?
GERRY: Carolyn, I’m sorry, I really can’t. They’d have my license off me. キャロリン、申し訳ありません、それは無理です。私には許可する権利がありません。
CAROLYN: Well, then. It looks like we’re here for the night. わかったわ。ここで一晩過ごすほかなさそうね。
ARTHUR: Brilliant! Oh, and Douglas and I can teach you a great game with the security gate!  やったぁ!ねえ、ダグラスと僕が、楽しいセキュリティゲートのゲームを教えてあげるよ!
GERRY:  And the bar’s open as long as you want it. Can I get you anything now, in fact? Carolyn? バーもお望みの時間まで開けますよ。何か飲み物をお持ちしましょうか、キャロリン?
CAROLYN: A large gin and tonic. ジントニック、大きいグラスでお願いね。
GERRY:  Martin? マーティンは?
MARTIN:  A small red wine. 赤ワイン、小さなグラスで。
GERRY:  And gentlemen… two shots of the usual? でお二方には…いつもので?
DOUGLAS: Thank you, Gerry. Oh, and Gerry?  ありがとう、ジェリー。ああ、ジェリー?
GERRY:  Yes? はい、なんでしょう?
DOUGLAS: Leave the carton. 箱ごと置いていってくれ。
GRAMS SIG AND CREDITS  [エンドクレジット]

【riekのコメント】ダグラスの最後のセリフ、これはカートンをダグラスお得意の物々交換用にするつもりでしょうか?(笑)
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Kelly

reik様、こんばんは!
アブダビのBrians of Britainを教えて頂いたKellyです。
大変ご丁寧なレスをありがとうございました!
おっしゃる通り、辞書で調べられないことは困りますよね…私もわからないとずーっと気になるたちなので…でも、自分では気付かなかったと思います!ホントによくおわかりになりましたね!
S4のFlight deck backarooのbackarooも色々しらべましたが、未だイマイチつかめていません(;´Д`A

今はまた久しぶりに英語学習熱がもりあがっているので、こちらを頼らず自分で辞書調べるぞ!と思っていたのですが、ついつい、最新の記事を拝見したくなってしまいまして…Uskertyに、こんなに楽しいエンディングがあったなんてー!ジョンは、こんなこともブログに書く人なんですね〜。
私も、このエンディングにしてもらいたかったです〜あれはあれで、まあオチとしてはよくある形だとは思いますが、大事な指輪がその後どうなったのか、ガチョウをシメて腹かっさばいたのか、フンを待ったのか、実は気になってたし…ま、そこまでは語られてはいませんが…^_^;

バーのシーン、まだちゃんとわからないところを全部調べてはいないのですが、爆笑しました〜パインジュースのくせにカッコつけすぎで…またジェリーもナチュラルにノリノリすぎてほんとに楽しかったです。
もちろん、マーティンのプーさん状態もサイコーでしたが!

それにしても、アーサーの時はホントにイノセントなおバカキャラなのに、実は凄く頭のいい人なんですもんね〜役者としても素晴らしいなぁと改めて思いました。ご紹介ありがとうございました〜!
by Kelly (2013-03-08 20:54) 

riek

*Kellyさん

こんばんは。Brian' of Britainに関しては、もうEnoにつきます。ふと気がつくと呪文のように「うーん、Eno、Eno…」とつぶやいていましたから。Buckarooも難しいですよね。そういう名前のゲームがあるにはあるのですが、どうも二人がやっているのとは違うみたいだし…こちらも引き続き調べてみます。

記事へのコメント、ありがとうございます。返信書こうと思ったついでに読み直したら、勘違いしてた訳を発見したので訂正しました(汗)多分こちらの方がとおりがいいので、もう一度読んでみてください。すみません。このエンディングいいですよねぇ。映像にしたらとても絵になりそうです。ジョンは書き始めるとかなり長くなってしまうらしくて、他の作品でも最終稿に仕上げる時にカットしたネタが相当あるようです。本当のラスト?指輪がどうなったのか…私は自然に排泄されたに1票です(笑)

バーのシーン、楽しいですよね。私はアーサーがジェリーに「グラスを磨いてくれない?」と頼むシーンが好きです。ホントにかっこつけなんだから~(笑)マーティンは今回は可哀想でしたが、でも笑わずにはいられない…すごいコメディだと思います。ジョンはすごい人ですよ。まだもう少しブログネタがあるので、またアップしますね。
by riek (2013-03-09 22:44) 

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